【参加報告】「LRT都市サミット札幌2019」①サミット

1 サミット

11/8(金)「LRT都市サミット札幌2019」~人と、まちと、未来と。LRTがつなげる幸せのループ。~が、ホテルオークラ札幌で開催され、約300人が参加しました。

開会の挨拶をする秋元札幌市長

① LRTに関する事例・制度紹介

国土交通省3局(総合政策局、都市局、鉄道局)によるLRTの現状と関連施策の説明が行われました。
・駅のバリアフリー化については、3,000人以上/日の駅はほぼ100%達成。
・インバウンド需要への対応(wifiの設置、多言語化案内、トイレの洋式化)を推進。
・LRTの補助を使い勝手の良い特別会計化。

全国にある19社の位置。

・札幌市のサイドリザベーション化、富山市のライトレール、宇都宮市のLRT建設などを支援。
・全国19社の経営は厳しく、インバウンド対応への補助率を上げ、税制面での優遇も実施。
・軌道運送高度化事業により経営の「上下分離」を実行。

②首長会議

北海道大学大学院教授 吉見宏氏をコーディネーターに、参加9都市の事例が紹介されました。

札幌市〕(人口:約195.2万人)
・今後人口が減少し始めるが、アクティブシニアは増加していく。
・H27年の市電のループ化(0.4km延伸)により、利用者が約2,000人/日増加した。
・来春から「上下分離」が行われ、上の部分は(一財)札幌市交通事業振興公社が担う。

首長会議の様子

富山市〕(人口:約41.9万人)
・2020年3月21日に富山地方鉄道の市内線と富山ライトレールの接続が行われる。(ライトレールは吸収合併)
・市内全公共交通機関の定期利用率がアップした。
・市内環状線においてサイドリザベーションを検討したが断念した。

豊橋市〕(人口:約37.5万人)
豊橋鉄道は年間利用者数300万人台をキープしている。
・豊鉄はシティプロモーションにおける4大コンテンツのひとつとなっている。

岡山市〕(人口:約72万人)
・令和4年に岡山電気軌道の岡山駅乗り入れを予定しており、合わせて駅前広場の整理を行う。
・LRTを使ってもらうためのムーブメントも重要である。

広島市〕(人口:約119.4万人)
広島電鉄は1日約10万人が利用し、国内で唯一30m級のLRVが運行されている。
・電停のバリアフリー化に努め、冷暖房完備の電停を1か所整備した。
・令和7年のJR広島駅の駅ビル開業に合わせ、同ビルの2階に電車を乗り入れさせるとともに、広島駅と市内中心部間の経路をショートカットするように切替える。

松山市〕(人口:約51.5万人)
伊予鉄と行政が一体となって、多目的トイレや多言語案内などのバリアフリー化に取り組んでいる。
・ICカード乗車券は一定の利用額を超えると自動で一日乗車券に切り替わる。

長崎市〕(人口:約41万人)
長崎電気軌道では、バリアフリー化の推進と共に利便性向上の観点から、よりわかりやすい電停名への変更を実施した。
・従前使用していたICカード乗車券をニモカに変更した。
・水戸岡デザインの車両を運行している。

熊本市〕(人口:約74.1万人)
熊本市電は各種施策と新幹線開業により、年間880万人に落ち込んでいた利用者数が1,100万人に回復した。
・国内最大級のバスターミナル(1.5ha)を整備し、他の交通機関や車とのベストミックスを目指す。
・運賃を無料にした日は利用者が2~3割増加し交通渋滞も減ったので、同様の社会実験を継続する。

鹿児島市〕(人口:約59.9万人)
鹿児島市電は年間1,000万人以上の利用がある。
・都市景観への配慮から、架線のセンターポール化や軌道の緑化を実施、デザイン性のある車両の導入を進めていく。
・鹿児島中央駅と港を結ぶ延伸を検討している。

③サミット宣言

開催都市である秋元克広札幌市長よりサミット宣言がなされました。その趣旨は以下のとおりです。

LRT化を通じて、環境負荷の少ない持続可能な低炭素社会の実現、人にやさしい交通環境の改善、元気なまちづくりを進めるために、LRT化の各種支援策についての働きかけや、全国の都市、国や関係機関との連携を深めていく。

※宣言文はそのうち公開されるものと思われます。

 

記念撮影

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