日本は高齢化社会となり、今後は超高齢化社会へ向かっていくと予想され、札幌市においても同様です。

このページで掲載していること。

●人口推移や高齢者の意識調査
●各交通機関のバリアフリー対応の状況
●交通バリアフリーに関する取組み

 

◆人口推移や高齢者の意識調査

札幌市の人口は2025年をピークに減り始めるとともに、75歳以上の割合が右肩上がりで増えていくと予想されています。

(出典:国立社会保障・人口問題研究所の推計をグラフ化)

札幌市の高齢者における移動手段としては、徒歩(70.0%)に次いで、市電・地下鉄(47.8%)と路線バス(41.2%)が上位を占めています。

(出典:高齢社会に関する意識調査報告書(札幌市)※高齢社会に関する意識調査「概要版」11ページ「移動手段【65 歳以上のみ】」)

◆各交通機関のバリアフリー対応の状況

【鉄道】
■札幌市交通局(地下鉄・市電)
札幌の地下鉄各駅には、エレベーター、車いす対応身障者用トイレやオストメイト設備付トイレ、ベビーベット等が設けられているほか、全駅にAEDが設置されています。
barierfree restroom
また、地下鉄全駅には、ホーム柵が設置されており、視覚に障がいがある方においても安心して地下鉄をご利用できるようになっています。
home door  (札幌市交通局ホームページ、及び、札幌市交通局発行「さっぽろの市営交通2012」より当団体調べ)

■JR北海道
○駅
札幌圏の一部の駅や道内主要駅には、エスカレーターやエレベーター、車イス対応型トイレが設置されています。
○車両
札幌圏の普通・快速列車には、車イススペースが設けられています。
また、特急列車によっては、車イス専用席や車内移動専用車イスが設けられています。
JR北海道ホームページより当団体調べ)

[関連サイト]
☆札幌市交通局(地下鉄)
車いすで地下鉄をご利用のお客様へ
バリアフリー対応状況

☆(一財)札幌交通事業振興公社(路面電車)
〇車いすをご利用されるとき(路線図・ご利用方法)

☆JR北海道
駅・列車ご利用時のご案内(バリアフリー情報)

☆その他
オストメイト.JP
日本全国 北海道から沖縄まで、オストメイト対応トイレ情報が検索できるサイトです。
駅をはじめ、高速道路や施設名などからも検索できます。

【バス】
札幌市内、及び主に札幌周辺を運行している主要3社(北海道中央バス(株)、ジェイ・アール北海道バス(株)、(株)じょうてつ)では、路線バス車両(貸切除く)を約1,770台保有しています。(2013年3月末現在)
バス事業を取り巻く経営環境の厳しい昨今ですが、そのうちの約半分が、既に乗降口が低く乗り降りしやすいノンステップバス・ワンステップバスになっており、昔の車両に比べて高齢者やお体に障がいのある方においても利用しやすくなっています。

〔ノンステップバス・ワンステップバス 車両概要〕
ノンステップバスは、文字通り乗降口にステップ(段差)のない車両で、ワンステップバスは、乗降口にステップ(段差)がひとつありますが、ノンステップバスよりも座席数が若干多くなっています。
さらに、どちらの車両もニーリング機能(車体を傾斜させる機能)などにより車高を低くさせることで、路面から乗降口までの高さをさらに低くすることが可能です。
また、スロープを用いることにより、車いすでもスムーズに乗り降りすることができます。
なお、バス停周辺の状況等により、車高を下げたりスロープを出せない場合もあります。

ノンステップバス

ノンステップバス

ワンステップバス

ワンステップバス

〔関連サイト〕
【国土交通省】平成14年度次世代普及型ノンステップバスの標準仕様策定報告書
ノンステップバスの標準仕様策定のための検討経緯や次世代普及型ノンステップバスの標準仕様の考え方などが掲載されています。

【車両メーカー】(50音順) 車両の仕様などが主要諸元に記載されています。
いすゞ自動車株式会社
日野自動車株式会社
三菱ふそうトラック・バス株式会社

[写真協力] ジェイ・アール北海道バス(株)様、(株)じょうてつ様

【道路】
歩道には、視覚障がい者誘導用ブロック(点字ブロック)が設置されていたり、高齢者などの道路の横断を支援する歩行者支援機能が付いた信号機が設置されています。

■視覚障がい者誘導用ブロック(点字ブロック)
このブロックには2種類あり、線状のものは移動の方向を示すもので、点状のものは曲がり角や段差などがあることを意味しています。
画像 005

■歩行者支援機能付信号機
身近にあるのが、音声機能付の信号機です。
歩行者信号が青になると「ピヨ、ピヨ」や「カッコー」が鳴っているのを聞いたことはないでしょうか?
東西・南北の方向によって、「ピヨ、ピヨ」と「カッコー」の音が分かれています。
support signal

〔関連サイト〕
国土交通省/歩行空間のユニバーサルデザインの推進
バリアフリー法の概要や、ユニバーサルデザインの取り組み状況・取り組み事例を紹介しています。

札幌市/道路のバリアフリー化
「新・札幌市バリアフリー基本構想」に基づき、高齢者や障がい者など誰もが安心して歩行できる歩道を目指した整備について、記載されています。

北海道警察/歩行者の横断を補助する信号機
「音響式信号機」「高齢者等感応式信号機」「歩行者支援信号機」の設置場所などがわかります。

◆心のバリアフリーに向けて

身体などに障がいがあっても、一人で外出しやすい環境の向上を目指し、今後も取組みを進めてまいます。

NPO法人ゆうらんでは、心のバリアフリーを推進すべく、NPO法人NPO推進北海道会議(実施主体)と協働で、2007年から3年間、交通バリアフリーに関する取組みを行いました。(日本郵便年賀寄附金事業)

【2007年】「身体障がい者のバス利用状況改善のためのバス停周辺環境調査事業」
〔概要〕この事業では、札幌市内の3つの国公立病院を結ぶバス路線の停留所333箇所を調査。
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【2008年】「障がいのある方やのりばに迷われている方のための交通バリアフリーサポート事業」
〔概要〕2008年8月3日~12日の10日間、JR 札幌駅周辺において、主にバスの乗降介助や各交通機関ののりばに迷われている方などのサポートを“道内初実施”。(研修協力:NPO法人手と手
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【2009年】「身体に障がいがある方の自立生活を支援するために、公共交通機関を用いて外出を体験する講座の開催事業」
〔概要〕障がいがあっても気軽にお出かけしたい方とお出かけの介助をしてみたい方の“つなぐ場”を目的として実施。(研修協力:NPO法人手と手