近年、首都圏出張の際、LCCの就航で成田空港利用が多くなったので、千葉県内を見て回れる機会が増えてきました。先日、東京出張の帰りに「生活バス ちばにう」(以下、ちばにう)に乗ってみました。

北総線の千葉ニュータウン中央駅と新鎌ヶ谷駅南口を結ぶ“ちばにう”。平行する北総線の運行距離ですと11.1km、所要時間は普通12分、特急6分程で、運賃は570円。(ちなみに同じ距離で比較しますと、JR東日本(幹線):240円(現金の場合)、JR北海道:260円)ということで、北総線は運賃が割高なことで有名だったりします。

なぜ高いのか、運賃値下げ訴訟が起こされたことなどについては、ググっていただくことにして、乗車レポートに行きたいと思います。

新鎌ヶ谷駅南口

新鎌ヶ谷駅南口で発車を待つ「ちばにう」

“ちばにう”が走り始めたのは2014年6月。社会実験を経てのスタートで、地元の鎌ヶ谷観光バスが運行しています。

運行形態は、平日と祝日のみ運行(土・日運休)で、現在、平日46便・休日19便が6時台~21時台まで運行しており、運賃はおとな300円、こども150円で、身障者割引や回数券もあります。(土日が運休なのは、イオン駐車場に出入りする渋滞が激しいからだそうです)

さて、乗車したのは月曜日、新鎌ヶ谷駅南口(イオン前)10:25発の千葉ニュータウン中央駅(北口)行。

新京成線から降り立って新鎌ヶ谷駅北口に出たので、のりばがちょっとわかりませんでしたが、南口に回り込むと、ロータリーにあるバス停付近に「ちばにう」の幟が立っていました。

10時頃についたので、折り返し運行となる便とその1本前に回送となっていった便を見ていると、どちらも10人程度のお客様が乗られておりました。

早速乗ってみますと、前乗り先払い方式なので先に運賃を支払います。この便も私を含めて8名(だったかと…)。
発車後、すぐに流れた車内放送で「次は、終点…」とのこと。そう、終点までノンストップなんです。

ちばにうの車内

きれいな車内。

踏切を渡り、国道464号(北千葉道路)に出ると、北総線を横目に快調に飛ばしていきます。高速道路の側道みたいな雰囲気なのですが(札幌で言うと、豊平川幹線通)、この道路の上下線の間には鉄道である北総線があり、途中に見える駅もかっ飛ばしていきます。こういう路線って、大抵、駅と駅の間に停留所があったりする路線がほとんどかと思いますが、同区間限定で対鉄道モロ出しの装い。

車窓の風景

国道461号(北千葉道路)からの眺め。

所要25分より若干早く22~23分で“終点”の千葉ニュータウン中央駅(北口)に到着。

千葉NT中央駅北口

千葉ニュータウン中央駅北口。(幟がなびいています)

バス停は、ロータリー内のやや外れたところにありました。

 

事業者さんは「1日400人くらいのご利用で採算ベースにのる」と言われているそうですが、千葉ニュータウンオンラインによれば、2年目の利用者は約88,000人で、わずかに採算ベースに届かなかったそうです。運行日数を260日とすれば約340人/日。確かに…。

1km当たりの単価をざっくり計算すると、

1日400人で黒字、平日46便、片道12km(と推定)、客単価270円(もっと低いかも)と仮定。

400人×270円/46便=約2,348円(1便当たりの採算ライン) 2,348円

千葉NT中央駅からイオン方向

起点にも終点にも「イオン」。

/12km=約196円

広告収入が若干あったとしても200円前後には変わりないので、かなりコストを抑えているといっていいのではないでしょうか。
聞くところによると、印西市と鎌ヶ谷市の地域公共交通会議で、運賃300円が先に決まっていたそうです。
ちなみに、千葉県の路線バスの標準原価は約450円/kmとなっています。
千葉ニュータウン中央から東京都心(大手町)まで、おでかけした場合を「Yahoo! 路線」で検索してみました。(手作業の運賃計算による比較は、もはや手におえないので…)

 

【鉄道だけの場合】
鉄道(日本橋で乗換)1,183円

【「ちばにう」+鉄道(新鎌ヶ谷⇔大手町)】
バス+鉄道(最安)300円+606円=906円
1,183円-906円=277円。往復すると554円

“時は金なり”といいますし、所要時間の差はありますが、通勤手当等がなくておでかけする場合は、その差は大きいですよね。
多少、北総線内の利用者が減っても、成田空港のアクセス特急などが走っているからいいのかなぁと思ったりもしますが、バスは当然時間がかかるので、急いでいる人(時)は鉄道(北総線)、急いでいない時は「ちばにう」という棲み分けができているのかもしれません。

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